Bさん見たかったドラマを、また録り逃しました。予約するのを忘れるというより、そもそも放送があることを知らなかったんです…
Aさんうちは南向きのリビングなので、昼間は画面が白っぽくなってしまって。キッチンから斜めに見ると色も変わって見えるんです。
テレビを買い替えたあとに残る不満は、画質の数値表からは読み取れないところに出てきます。録り逃す・画面が見えにくい・音が届かない。この3つです。
TVS REGZAのZ8 series Z890S(2026年5月発売)は、その3つに正面から手を入れたモデルです。なかでも地デジを最大6チャンネルまるごと録画するタイムシフトマシンは、録画予約という習慣そのものをやめられる機能です。
しかく先にひとつだけお伝えします。同じZ890Sでも、50V型と43V型はパネルの装備が違います。小さいサイズを検討中の方は、価格より先にそこをご確認ください。この記事ではTVS REGZA公式の仕様表をもとに、順を追って説明します

上から順に読んでいただくと、ご自宅のリビングに合うサイズまで判断できるようにしています。
大画面テレビを買ったあとに困る3つのこと

先に、つまずきやすいところを整理しておきます。
困りごと1:見たかった番組を録り逃す
録画予約は、放送があることを知っていて、忘れずに操作できたときだけ成立します。番組表を毎週チェックするご家庭ばかりではありませんし、SNSで話題になってから知る番組もあります。
チューナーが2つ3つ増えても、この問題は解決しません。予約という操作が要る限り、忘れたぶんは残らないからです。
困りごと2:昼のリビングで画面が白っぽくなる
大画面になるほど、窓からの光を受ける面積も広がります。画面が白っぽく見えるのは、外の光が画面表面で反射して、映像の黒い部分に重なるためです。
もう1つ、斜めから見たときに色が変わって見えるという現象もあります。キッチンやダイニングからテレビを見るご家庭では、正面の席と横の席で見え方が変わります。
困りごと3:音が届かず、置き場所も増やせない
薄型テレビはスピーカーを収める空間が限られるため、セリフが聞き取りにくく感じることがあります。解決策としてサウンドバーが挙げられますが、テレビ台の幅に余裕がないお住まいでは置けません。
つまり検討するときに見るのは、この3つです。
- 残せるか:予約しなくても番組が残る仕組みがあるか
- 見えるか:明るい部屋と斜めの席でどうなるか
- 届くか:テレビ本体だけで音が前に来るか
録画予約をしなくても、地デジ6チャンネルが残る

Z890Sの中心にあるのがタイムシフトマシンです。別売のUSBハードディスクをつなぐと、地デジ番組を最大6チャンネル、まるごと録画し続けます。
「予約する」から「あとで探す」へ変わる
設定した時間帯に流れた番組が、6チャンネルぶん自動でたまっていきます。見たい番組は過去番組表から選ぶだけです。番組表を昨日・一昨日にさかのぼって開き、そこから再生します。
公式が示す容量の目安は、純正USBハードディスクを使い、地上デジタルのHD番組(17Mbps)をまるごと録画した場合で最大6チャンネル・約80時間分です。増設にも対応していて、4TBに2TBを足すと合計で約120時間分になります。
| 録画する時間帯 | 2TB | 4TB |
|---|---|---|
| 毎日 PM7時〜翌AM1時 | 約7日間 | 約14日間 |
| 毎日 AM8時〜翌AM1時 | 約2日間 | 約5日間 |
| 毎日 24時間 | 約1日間 | 約3日間 |
※最大6チャンネルで録画した場合の目安(地上デジタルのHD番組・17Mbps)
Aさんずっと録りっぱなしにしておけばいいということですか?
しかくそこが選びどころです。24時間録ると3日ぶんしか残らず、夜だけに絞れば約14日間さかのぼれます(4TBの場合)。録画の腕前ではなく、決めた時間帯が結果を決めます。Z890Sは録画時間のメニューを6つ用意していて、曜日ごとに1時間単位で設定することもできます
頭から見たいときの「始めにジャンプ」
途中から見始めたニュースやスポーツを、ボタン1つでオープニングまで戻して再生できます。タイムシフトマシンで録画中の番組が対象です。
ほかに、30秒前に戻るちょっとバック、席を立つときに使うちょっとタイム、放送中の地デジ6チャンネルを画面に並べて表示するまるごとチャンネルがあります。
タイムシフトマシンには、別売の対応USBハードディスクが必要です。本体には内蔵されていません。またデータ放送は録画の対象外で、空き容量が少なくなると古い番組から自動で消えていきます。残しておきたい番組は、通常録画用の領域へ保存する操作が要ります。
明るいリビングでも、斜めからでも見える

Z890Sのパネルは新開発 高輝度Mini LED液晶です。困りごと2への答えが、ここに3つ入っています。
バックライトの明るさは従来比 約1.2倍
Mini LEDバックライトを新たに開発し、従来比で約1.2倍の明るさにしています。公式の注記では、この数値は従来モデル65Z875Rと新モデル65Z890Sを比べたものです。
明るさが効くのは、部屋が明るい時間帯です。外の光が画面に重なっても、映像側の明るさに余裕があれば白っぽく沈みにくくなります。あわせてMini LED/エリアコントロールPROで画面をエリアごとに分けて明るさを調整するため、夜のシーンの中にある街灯のような小さな光も残ります。
色は広色域量子ドットと64色軸で決まる
広色域量子ドットは、バックライトの光を色の純度が高い光に変える部材です。赤や緑が濃い映像でも、色が薄まりにくくなります。
そこに64色軸リッチカラーイメージコントロールが加わります。色を64の方向に分けて調整する仕組みで、肌の色だけ、空の色だけといった調整ができます。
斜めの席から見たときの色の変化を抑える
3つ目がワイドアングル液晶パネルです。液晶は構造上、正面から外れるほど色が変わって見えますが、このパネルはその変化を抑えます。
しかく効いてくるのは、ダイニングやキッチンからテレビを見る間取りです。家族が正面のソファに全員座るご家庭では差が出にくく、横に長いリビングほど価値が出ます。ご自宅の見る位置を思い浮かべてから判断してください
映像処理を担当するのはレグザエンジンZRαです。AIシーン高画質PROはライブ・夜景・花火/星空・リング競技・アニメの5つのシーンを判別し、それぞれに合わせた処理をします。
前世代のZ875Rとの違いを型番単位で見たい方は、REGZA Z890SとZ875Rの違いを徹底比較!テレビ新旧どっち?価格差約10万円でまとめています。
テレビ1台で、上からも下からも音が来る

音は重低音立体音響システムZです。スピーカーの数と置き方が、ふつうの薄型テレビと違います。
| スピーカー | 個数 | 出力 |
|---|---|---|
| 2wayメイン | 4個 | 30W |
| トップ | 2個 | 20W |
| ウーファー | 1個 | 20W |
| 合計 | 7個 | 70W |
※65V型の数値(音声実用最大出力・JEITA・同時駆動)
ポイントはトップスピーカー2個です。上向きのスピーカーがあることで、天井で反射した音が上から降りてきます。Dolby Atmosに対応しているので、対応した映画や配信では音が高さ方向にも広がります。
低音は重低音バズーカが受け持ちます。薄型テレビでいちばん出しにくいのが低音で、ここが弱いとセリフが軽く聞こえます。
オーディオキャリブレーションを搭載しているため、設置した部屋の響きに合わせて音を調整できます。壁ぎわに置くか、部屋の中央寄りに置くかで低音の聞こえ方は変わるので、設置後に一度実行しておく機能です。
ふだんの性能も上位機

柱になる3つ以外の性能もまとめておきます。
ゲーム機をつなぐ方へ
瞬速ゲームモードを搭載し、映像遅延時間は約0.83ミリ秒です。ボタンを押してから画面が動くまでの遅れが小さくなります。
- 4K/144Hz入力に対応:1秒間に表示できるコマ数が増え、速い動きの輪郭が見やすくなります
- VRR対応:ゲーム機側の描画とテレビの表示がずれて画面が横にズレて見えるのを抑えます
- ALLM対応:ゲーム機をつなぐと自動でゲームモードへ切り替わります
- 1080p 144Hz・2560×1440 120Hz入力に対応:パソコンをつなぐときに効きます
- AMD FreeSync Premium対応
うれしいのはHDMI入力4端子のすべてがHDMI 2.1規格に対応していることです。ゲーム機を挿す端子を選ぶ必要がありません。ARC/eARCは入力端子2のみが対応します。
チューナーと通常録画
チューナーは地上デジタル9・BS/110度CS 3・4K衛星放送2です。地デジのうち6つがタイムシフトマシンに使われ、BSも地デジも3チューナーでウラ録ができます。通常録画用のUSB端子も別に1つあります。
なお8K放送の受信には対応していません。BS8Kをご覧になりたい方は対応機をお選びください。
静かで、置いてから困らない設計
ファンレス静音設計のため、動作音がしません。明るさセンサーと色温度センサーを内蔵し、部屋の明るさと照明の色に合わせて画質を自動で調整します(おまかせAIピクチャー)。無線LANはWi-Fi 6内蔵です。
サイズで変わるところ

ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。Z890Sは85V型から43V型まで6サイズありますが、50V型と43V型は、上の4サイズと装備が違います。
| 項目 | 85/75/65/55V型 | 50/43V型 |
|---|---|---|
| 広色域量子ドット | 採用 | 非採用 |
| ワイドアングル 液晶パネル | 採用 | 非採用 |
| 音声実用最大出力 | 70W | 60W/50W |
| 省エネ基準達成率 | 102〜132% | 96%/89% |
公式の高画質ページには、量子ドットとワイドアングル液晶パネルの注記として「85/75/65/55V型で採用」と明記されています。仕様表でも50V型と43V型の該当欄は「ー」です。
つまり50V型と43V型は、Mini LEDバックライトとレグザエンジンZRα、タイムシフトマシンは同じで、パネルまわりの装備が変わるという構成です。エンジンも録画機能も上のサイズと同じなので、そこを求めて選ぶなら不足はありません。
Aさん50V型を候補にしていました。量子ドットがないなら、やめたほうがいいでしょうか?
しかくそうとは限りません。タイムシフトマシンが目当てなら、50V型でも同じように使えます。ただ「量子ドットの色を見て決めた」つもりで50V型を買うと、届いてから話が合わなくなります。何を買うのかをはっきりさせてから注文してください
- 低反射の処理も表記が分かれます(85V型と55V型は低反射コート、ほかはノングレアパネル)
- 省エネ基準達成率が100%を下回るのは50V型(96%)と43V型(89%)です
- 壁掛け金具FPT-WA20/FPT-WA18は55V型・50V型・43V型に非対応です
レグザのシリーズごとの位置づけは、レグザのグレード比較|ZX2S・Z890S・Z770Sの違いと選び方で整理しています。
65Z890S の主な仕様

数値はすべてTVS REGZA公式の仕様表の値です。
| 項目 | 65Z890S |
|---|---|
| パネル方式 | 4K液晶(Mini LEDバックライト) |
| 画素数 | 3840×2160 |
| 画面寸法 | 幅142.8×高さ80.4cm |
| 外形寸法 (スタンド付き) | 幅144.8×高さ89.3 ×奥行29.1cm |
| 質量 | 31.0kg(本体25.3kg) |
| 消費電力 | 351W(待機0.4W) |
| 年間消費電力量 | 143kWh/年 |
| 省エネ基準達成率 | 102%(2026年度基準) |
| チューナー | 地デジ9/BS・CS3/4K衛星2 |
| HDMI入力 | 4(すべて2.1規格対応) |
| 音声実用最大出力 | 合計70W・スピーカー7個 |
| リモコン | CT-90510 |
外形寸法の奥行29.1cmはスタンドを含んだ数値です。テレビ台の奥行と、質量31.0kgに耐えられるかをあわせてご確認ください。付属品には転倒防止用バンドと電源コード(2m)が含まれます。
型番・参考価格

6サイズすべてオープン価格です。下の金額はメーカー直販(延長保証と据付サービスを含む)の価格をもとにした目安で、モールと時期によって大きく動きます。
| 型番 | 画面幅 | 参考価格 |
|---|---|---|
| 85Z890S | 187.2cm | 約70万円台 |
| 75Z890S | 165.0cm | 約50万円台 |
| 65Z890S | 142.8cm | 約40万円台 |
| 55Z890S | 121.0cm | 約30万円台後半 |
| 50Z890S | 109.6cm | 約30万円台前半 |
| 43Z890S | 94.1cm | 約20万円台後半 |
テレビは発売からの経過とセール時期で価格が動きます。購入前に各モールの最新価格をご確認ください。
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あわせて、タイムシフトマシン用のUSBハードディスクもご用意ください。本体には内蔵されていないため、これがないとタイムシフトマシンは動きません。
よくある質問 Q&A

購入前にいただくことの多い質問をまとめました。
タイムシフトマシンを使うのに何が必要ですか?
別売のタイムシフトマシン対応USBハードディスクが1台必要です。本体には内蔵されていません。ケーブル1本で接続でき、あとから増設して録画時間を延ばすこともできます。ただし増設すると、もとから接続していたハードディスクは初期化されます。
50V型と43V型も量子ドットですか?
50V型と43V型は非採用です。公式の高画質ページに「85/75/65/55V型で採用」と注記があり、仕様表でも該当欄は「ー」になっています。ワイドアングル液晶パネルも同じ範囲です。エンジンとタイムシフトマシンは6サイズとも同じです。
ゲームは何Hzまで対応していますか?
4K/144Hzまでです。VRRとALLMにも対応し、映像遅延時間は約0.83ミリ秒。HDMI入力4端子のすべてが2.1規格に対応しているので、挿す端子を選びません。1080p 144Hz、2560×1440 120Hzの入力にも対応します。
録画した番組は他のテレビで見られますか?
見られません。USBハードディスクに録画した番組は、録画したテレビでしか再生できません(同じ形名の別のテレビでも再生できません)。テレビの修理にともない、初期化が必要になる場合もあります。
BS8Kは見られますか?
8K放送の受信には対応していません。チューナーは地上デジタル9、BS・110度CSデジタル3、4K衛星放送2という構成です。8K放送をご覧になりたい場合は、対応した機種をお選びください。
サウンドバーは買い足したほうがいいですか?
スピーカー7個・合計70W(65V型)で上向きのトップスピーカーも積んでいるため、テレビ本体だけで使う前提で作られています。まずはそのまま使い、オーディオキャリブレーションで部屋に合わせてから判断されると無駄がありません。
まとめ

REGZA Z890Sは、録画予約という習慣をやめられるテレビでした。地デジ6チャンネルがまるごと残るので、番組を知らなかった日でも、あとから過去番組表で見つけられます。
向いているのはこんな方です。
- 録画予約をやめたい/見逃しをなくしたい
- 南向きなど明るいリビングでテレビを見る
- テレビ台に余裕がなくサウンドバーを置けない
- テレビでゲームもする(4K/144Hz・VRR・ALLM)
買う前に決めることも4つです。サイズは55V型以上にするか、別売USBハードディスクを用意するか、設置場所の幅と奥行を測る、そして壁掛けにするなら金具の対応可否。
しかく迷ったときは「録画予約から解放されたいかどうか」で決めて差し支えありません。サイズだけは価格より先に決めてください。50V型と43V型は装備が変わるので、あとから気づくと納得しにくくなります
\タイムシフトマシン搭載のレグザ/
他社の同価格帯と迷っている方、サイズから決めたい方はこちらもどうぞ。


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