Bさん塾でもらったプリントを、コピーしてもう一度解かせたいんです。でもプリンターは初めてで、スマホとつなぐ設定ができるか心配で…
Aさん置き場所がリビングの棚くらいしかなくて。年末には年賀状も刷りたいけど、大きい機種は置けないんです
はじめてのプリンター選びでは、こうしたお話をよく伺います。毎日の復習に使うなら文字が読みやすいことも大切ですし、置き場所と値段も気になるところです。
2024年2月16日に発売されたエプソンの「EW-456A」は、ご好評だったエントリーモデル「EW-452A」の後継機です。プリント・コピー・スキャンと無線LANを小さな本体にまとめた形はそのままに、はじめての方が迷いやすいところに手を入れてきました。
- 初期設定をスマホのアプリで:「Epson Smart Panel」がチャット形式で手順を案内し、説明書を見ずに設定を進められる
- 操作パネルを見やすく:画面のアイコンを大きくし、1.44型のカラー液晶で迷わず操作できるようにした(同時発売のEW-056Aにはない、EW-456Aだけの改良)
- 前面パネルに質感をつけた:指紋が目立ちにくくなり、リビングに置いても汚れが気になりにくい
本体の大きさ(幅37.5cm)・重さ(約4.3kg)・背面トレイA4 100枚という基本の形はEW-452Aと同じです。(エプソン公式より)
しかくこの記事では、はじめての方の困りごとにEW-456Aがどう答えたのかを、エプソン公式サイトの仕様と特長から説明します。顔料ブラックで文字がくっきりする理由や、自動両面・コピーといったふだんの機能もしっかり見ていきます。
\はじめての1台にちょうどいいエントリー機/
エントリー機で出てくる3つの困りごと

はじめてプリンターを買う方から、よく話に上がるのは次の3つです。
1. スマホとつなぐ設定が不安
いまはパソコンを持たず、スマホだけで印刷するご家庭が増えています。ところがプリンターを家のWi-Fiにつなぐには、ネットワークを選んでパスワードを入れる手順があり、説明書の図とスマホの画面が一致しないところで止まってしまう方が多いのです。
2. 普通紙の文字がにじむ
塾のプリントや学校の連絡プリントは、ほとんどが白黒の文字です。コピーした解き直し用のプリントで小さな数字や分数の線がぼやけると、読み間違いのもとになります。普通紙の文字のくっきり感は、毎日使うご家庭ほど気になるところです。
3. 置き場所がない
リビングの棚や机の端に置きたいとき、気になるのは幅と奥行きです。しかもプリンターは使うときに用紙のトレイを引き出すので、置いたときより奥行きが伸びます。ここを見落とすと、棚に入っても印刷できない、ということになります。
しかくメーカー側がこれらの悩み事に答えを用意したのが今回のEW-456Aです。順番に見ていきます。
スマホ設定はチャットで案内

EW-456Aは、スマホ・タブレット用のアプリ「Epson Smart Panel」で初期設定ができます。アプリがチャット形式で次にやることを1つずつ案内するので、説明書を広げずに設定を進められます。
- つなぎ方:アプリで機種を選ぶか、QRコードを読み取ってプリンターとつなぐ
- 印刷:スマホの写真やPDFの書類を、アプリからそのまま印刷できる
- お手入れ:本体のメンテナンスもアプリから操作できる
- ルーターがない場合:Wi-Fi Directでスマホやパソコンと直接つなげられる
ルーターに「AOSS」や「WPS」のボタンがあれば、ボタン操作だけで無線LANの設定もできます。無線LANの規格はWi-Fi 4(IEEE802.11b/g/n)で、セキュリティはWPA3-SAEにも対応しました。前モデルEW-452Aの仕様表はWPA2-PSKまでの記載だったので、新しいルーターでも安心してつなげます。(エプソン公式より)
本体側では、1.44型カラー液晶のアイコンを大きくしたのがEW-456Aの改良点です。イラスト付きで文字が大きく、画面をめくるように選んでいく「フリップUI」で、少ない手順で目的の機能にたどりつけます。
しかくチャット形式の設定は、「いま何をすればいいか」だけが画面に出るので、途中で迷子になりにくいんです。LINEから直接印刷できる外部アプリ連携もあるので、塾の先生から届いた資料をそのまま刷ることもできます。
顔料ブラックでくっきり文字

EW-456Aのインクは4色の独立型で、黒だけが顔料、シアン・マゼンタ・イエローの3色は染料です。エプソンはこの黒を「くっきりブラック」と呼び、普通紙でも文字や細い線をシャープに刷れるとしています。
顔料と染料のちがいは、インクの中で色がどんな形でいるかです。
- 顔料:色の細かい粒が水に混ざっている。紙にのると粒が表面にとどまるので、文字の輪郭がにじみにくい
- 染料:色の成分が水に溶けている。紙の繊維にしみこむので、普通紙でも発色がよく、写真もなめらか
文字は黒、写真や年賀状のイラストはカラーと、インクの性質で役割を分けているわけです。塾の算数プリントのように小さな数字や図形の線が多い紙ほど、顔料ブラックのよさが出ます。
インクは色ごとに独立したカートリッジなので、なくなった色だけを交換できます。さらにカラーインクが切れても、最長5日間は黒インクだけでモノクロ印刷を続けられる「黒だけでモード」があり、交換用インクが届くまでの間も宿題のプリントを止めずにすみます。(エプソン公式より)
Aさん黒インクってどのくらいもつんですか?毎日刷るとすぐなくなりそうで…
しかくエプソンが公開している印刷可能枚数(イールド)では、黒インク1本で約860枚(国際規格の文書パターン)です。カラーは各色約114枚(L判写真の連続印刷)。まず4色パックを1つ予備に置き、黒が先に減ったら黒だけ買い足す順番にすると、むだが出ません。
\塾プリントの解き直しを文字くっきりで/
幅37.5cmに自動両面

EW-456Aの本体は、収納時で幅37.5×奥行30.0×高さ17.0cm、重さ約4.3kgです。A4の用紙が横に入る幅にぎゅっと機能を詰め、リビングの雰囲気になじむデザインにしています。
この大きさで、自動両面プリントのユニットを標準で備えているのがエントリー機としてはうれしいところです。A4・B5のコピー用紙なら、裏返して入れ直す手間なく両面に刷れます。学校の書類や塾のテスト範囲表など、両面の原本をそのまま再現したいときに便利です。
- 自動両面に使える紙:A4のビジネス普通紙・両面上質普通紙、A4・B5・レターのコピー用紙
- ハガキの両面:パソコンからの印刷で対応(専用ソフトが必要)
- 給紙:背面のトレイにA4普通紙を最大100枚、ハガキを最大30枚
用紙は本体の後ろに立てて差し込む背面給紙です。使うときは奥行きが57.8cm、高さが24.2cmまで伸びるので、棚に置く場合は手前と上に余裕を見ておいてください。(エプソン公式より)
しかく背面トレイは、A4のプリントから名刺やカードサイズの小さな紙まで同じ場所から差し込めるつくりです。紙を後ろに立てるので、壁にぴったりつけるより少し離して置くと用紙の補充がらくになります。
コピー・スキャン・年賀状も

改良されたのは3つですが、ふだん使う機能もひととおりそろっています。
まずコピーです。塾プリントの解き直しには、パソコンもスマホもいらない本体だけのコピーがいちばん手軽です。
- 見開きコピー:問題集の見開きページを1枚に
- A4原稿を割り付け:2枚のプリントを1枚にまとめて紙を節約
- IDカードコピー:保険証などの表と裏を1枚の紙に
- フチなしコピー:写真を余白なしで
連続コピーは1〜99枚まで。兄弟それぞれに同じプリントを用意するときも1回の操作ですみます。スキャンは最大1,200×2,400dpiで、A4までの原稿を読み取れます。子どもの作品やテストの答案をデータで残しておくのにも使えます。
写真は、L判写真用紙で1枚約70秒、A4写真用紙で約2分40秒。人物や風景を判別して色や明るさを自動で整える「オートフォトファイン!EX」も入っています。
年賀状は、パソコン用のアプリ「Epson Photo+」で写真入りのデザインを作れます。宛名面は郵便ハガキ各種に対応し、パソコンからなら表裏の自動両面印刷もできます。そのほか、深夜でも使いやすい動作音を低減するモードや、一定時間で電源を切る自動電源オフも備えています。(エプソン公式より)
しかく廃インクをためる部品が交換式のメンテナンスボックス(EWMB3)になっているのも、長く使ううえで見ておきたい点です。いっぱいになっても修理に出さず、自分で取り替えられます。
EW-456Aのスペック

おもな数値を表にまとめます。設置に関わる奥行きと高さは、収納時と使用時の両方を載せています。
| 項目 | EW-456A |
|---|---|
| 発売日 | 2024年2月16日 |
| 機能 | プリント・コピー・スキャン |
| インク | 4色独立型(染料3色・顔料ブラック1色) |
| 最高解像度 | 5,760×1,440dpi |
| 給紙 | リア(背面)トレイ:A4普通紙 最大100枚/ハガキ 最大30枚 |
| 対応用紙 | カード・名刺〜A4、ハガキ、洋形封筒1〜4号 など |
| 自動両面 | 標準(A4・B5・レター・ハガキ。レターとハガキはパソコンから) |
| 液晶 | 1.44型カラー |
| 無線LAN | Wi-Fi 4(IEEE802.11b/g/n)、Wi-Fi Direct、AOSS・WPS |
| 有線接続 | Hi-Speed USB |
| 印刷時間 | L判写真 約70秒/A4写真 約2分40秒 |
| 印刷コスト | L判写真 約32.3円/A4カラー文書 約16.2円 |
| スキャン | 1,200×2,400dpi、A4まで |
| 消費電力 | 約12W(コピー時) |
| 外形寸法 | 収納時 幅375×奥行300×高さ170mm/使用時 幅375×奥行578×高さ242mm |
| 質量 | 約4.3kg |
| インク型番 | MED(メダマヤキ)/4色パック MED-4CL |
| メンテナンスボックス | EWMB3 |
(エプソン公式より。印刷コストは税込・エプソンの算出条件による)
印刷コストの数字は、インク代と用紙代を合わせた1枚あたりの目安です。A4カラー文書は約16.2円、L判写真は約32.3円が目安です。消費電力はコピー時で約12Wです。
買う前にいちばん確認していただきたいのは使用時の奥行き57.8cmです。収納時の30.0cmだけを見て棚の奥行きを決めると、用紙を差し込んだときや排紙トレイを出したときにはみ出します。
型番・参考価格

本体は1機種のシンプルな展開です。いっしょにそろえたい純正インクも並べておきます。
| 型番 | 内容 | 参考価格 |
|---|---|---|
| EW-456A | 本体(2024年2月16日発売) | 約1万円台前半 |
| MED-4CL | 純正インク メダマヤキ 4色パック | 約4千円台 |
価格は店やタイミングで動きます。2026年10月時点では、家電量販店系のショップを中心に本体は約1万円台前半で並んでいます。発売から2年以上たち、店ごとの差が小さく落ち着いているので、ポイント還元の大きいお店を選ぶのがおすすめです。
\1万円台前半で自動両面とスマホ連携/
合わせて買いたい純正インク
本体にはセットアップ用のインクしか入っていないので、毎日使うなら純正の「メダマヤキ」4色パック(MED-4CL)を1つ予備に置いておくと、インク切れで宿題のプリントが止まりません。
\インク切れに備えて4色パックを1つ/
よくある質問 Q&A

よく聞かれる質問と回答をまとめました。
前モデルのEW-452Aとの違いは?
本体の大きさ・重さ・背面トレイA4 100枚という基本の形は同じです。EW-456Aでは、スマホアプリ「Epson Smart Panel」のチャット形式での初期設定、1.44型液晶のアイコンを大きくした操作パネル、指紋が目立ちにくい前面パネルが加わりました。無線LANのセキュリティもWPA3-SAEまで対応しています。
新しく出たEW-559Aとの違いは?
EW-559Aはインクが別の系統(IB17)で、給紙は前面カセット150枚(EW-456Aは背面トレイ100枚)、液晶は2.4型(EW-456Aは1.44型)です。くわしくは『エプソン EW-559A レビュー』で解説しています。
年賀状の両面印刷はできますか?
できます。ハガキの自動両面印刷はパソコンからの印刷で対応していて、専用のソフトウェアが必要です。写真入りの裏面はパソコン用アプリ「Epson Photo+」で作れます。スマホからの印刷では自動両面は使えないため、片面ずつ刷ります。
インクは何を買えばいいですか?
純正インクは「メダマヤキ」(MED)です。4色パックがMED-4CL、単品がMED-BK(黒)・MED-C・MED-M・MED-Yです。同じインクを使うのはEW-456AとEW-056Aの2機種です。黒は1本で約860枚(国際規格の文書パターン)が目安なので、文書中心のご家庭は黒の単品を多めに用意しておくと安心です。
まとめ|エプソン EW-456A はこんな1台

EW-456Aは、はじめてプリンターを買うご家庭で出てくる困りごとに、ひとつずつ答えを用意したエントリー機です。
- スマホ設定が不安 → Epson Smart Panelがチャット形式で案内
- 普通紙の文字のにじみ → 顔料ブラックの「くっきりブラック」
- 置き場所 → 幅37.5cmの本体に自動両面ユニットを標準搭載
そのうえで、自動両面プリント、見開き・割り付けコピー、L判写真約70秒、A4カラー文書約16.2円と、ふだんの性能もひととおりそろっています。
買う前に見ていただきたいのは、使用時の奥行き57.8cmが置き場所に収まるかと、インクの予備(MED-4CL)を一緒にそろえるかの2点です。
しかく一度に何百枚もの書類を刷る使い方には向きません。塾プリントの解き直しを毎日数枚、年末には年賀状を家族分。その使い方をされているご家庭のための1台です。
\塾プリントも年賀状もこの1台で/


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